【怖い話】コトリバコの封印

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昔々、山奥の小さな村に「コトリバコ」という伝説があった。この箱は、村に災厄をもたらす悪霊を封印するためのものだった。村人たちは、何世代にもわたり、この箱を大切に守ってきた。

時代は流れ、その伝説も忘れ去られた。ある日、都会の建設現場で、不意にこの「コトリバコ」が発見された。箱を発見した作業員・健は、古びた木箱に引かれ、自宅に持ち帰った。

初めは特に変わったことは何もなかった。しかし、夜になると、箱の中から女の子の笑い声やささやくような声が聞こえてきた。健は驚き、箱を開けようとしたが、何度試みても蓋は開かなかった。

次の夜、健の部屋の電気が突如として消えた。真っ暗闇の中で箱がゆっくりと開いた。そして、その中からは長い黒髪の少女が現れた。彼女は健に微笑みながら、「ありがとう、出してくれて」と囁いた。

健は怖さのあまり逃げ出した。しかし、どこへ行ってもその少女の姿が追いかけてきた。友人や家族に助けを求めたが、彼らには少女の姿は見えなかった。

日々、健の心の中に恐怖が深まってきた。そして、彼はある決意をした。コトリバコを封印していた村へ戻り、村の長老に相談することにした。

長老は健の話を聞いた。そして、「それは村の守護神が封じ込められていた箱だ。彼女を封じ込めなければ、災厄が訪れる」と語った。そして、特別な儀式を行い、少女を再び箱の中に封印した。

健は村人たちに感謝し、都会に戻った。しかし、彼の心には重い罪悪感が残った。ある夜、健が目を覚ました。彼の前には再びコトリバコがあった。そして、彼の耳には「ずっと一緒にいたい」というささやき声が響いてきた。



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