【怖い話】●鳴トンネルの囁き -追憶の夜-

短編の怖い話



真夏の終わり、日常からの一時的な逃避と興奮を求める大学生の友人4人組は、心霊スポットとして知られる●鳴トンネルに向かった。都市伝説好きの友人Dが、このトンネルには亡くなった若者の霊が出るという話を持ちかけたのだ。

彼らがトンネルに到着したのは夜の10時頃。トンネルの入り口には数本のろうそくが置かれ、その炎がゆらめいていた。トンネルの中は思ったより冷たく、湿った空気が彼らの頬を撫でるように流れていた。友人Aが言った。「特に何も見当たらないなぁ。」

友人Bは、彼らが持参した道具の中から線香を取り出し、火を灯した。「せっかくだし、帰りにこの線香を捧げておくか。」

そのとき、友人Cのスマートフォンのバッテリーが急激に減少し始めた。「え、さっきまで70%あったのに…」と驚く彼。しかし、友人たちはそれをただの故障と考え、特に気にしなかった。

数日後、動画を共有するために再生してみたところ、友人Dが顔を青くして声を上げた。背後からか細い声が、彼らの会話に交じっていることに気づいたのだ。

友人A: 「特に何も見当たらないなぁ。」 謎の声: 「ここにいるよ・・・」

友人B: 「一応帰りに線香でもあげる?」 謎の声: 「意味ないよ」

友人C: 「大丈夫でしょ、帰ろうぜ。」 友人A: 「一応線香とお経の動画は帰りにしとこうよ。」 謎の声: 「もう遅いよ・・・・ずっと憑いてくから・・・いつまでも・・・」

この事態をどうにかしたいと思った彼らは、霊能者を訪ねることに。しかし、その霊能者も「既にその霊はあなたたちに取り憑いている」と言い、追い返してしまう。

それ以後、彼らは明確な怪現象に悩まされることはなかったものの、背後にいつも誰かの気配を感じるようになった。夜、一人の時、ささやき声が耳元で囁く。「ずっと、ずっと一緒だよ…」



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