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【怖い話】裏拍手の呪い

短編の怖い話



私は都市伝説や怖い話にはあまり興味が無いんですがね、一時期どうしても気になって調べたことがある都市伝説があるんです。

「裏拍手」っていうやつです。「逆拍手」とも言うようですね。

どちらにせよ同じ意味で、掌同士をパチパチと鳴らす通常の拍手と異なり、手の甲同士をパチパチと合わせて拍手をするというものです。
この「裏拍手」は、私が調べた限りで言えば、死者が生への妬みからおこなうもの…相手へ呪いをかける呪術的な意味合い…死者は手を合わせて拍手ができないから手の甲を使う…などの話が出てきました。
他にも有名アーティストが音楽番組に出演した際に、アーティストの元彼が客席から裏拍手をしていただとか、人気アイドルグループがテレビに出た際に亡くなったメンバーが客席で裏拍手してただとか…嘘か本当か分からない、文字通り都市伝説といった話がわんさか出てきました。

これだけ見たら、こんな怖い話があるのかぁ面白いなぁ、怖いなぁ、という感想を持っておしまいだと思うんです。
ですが、私はどうしてもこの「裏拍手」の都市伝説を、ただの都市伝説だとか怖い話で済ませることができません。

私がこれについて調べるきっかけにもなった出来事なんですが、実際に見てしまったんですよね、「裏拍手」を……

あれは高校生の頃でした。私が通っていた女子高には、文系コースと理系コース、商業コースと3つのコースがありました。クラスの分け方はコースによって決まるのですが、私が選択した理系コースはとにかく人が少なくて、1クラスに15人ほどしかいませんでした。
人数の少ないクラスなのだから、さぞかしみんな団結していて仲が良かったことだろう…と思われがちですが、とんでもありません。
生徒の数が少ないからこそ、関係が濃くなり、そこから派閥が出来てギスギスした空気が生まれていました。
女子高にはありがちな、女子同士のマウンティングがあり、そこからいじめにまで発展するのです。これはきっと、どこの学校でも起こりうるものだと思います。

私のクラスでもご多聞に漏れず、いじめがありました。殴る蹴るといったものは一切ありません。みんなの前で一人を囲んで大声で罵倒するようなものでもなく、いわゆる「先生が気付かないいじめ」です。

その標的になったのが、Kちゃんでした。

物静かで友人が少なく、垢抜けない彼女は、やんちゃな女子生徒にとって格好の的でした。
クラスで問題が起きた時、責任をKちゃんに押し付けたり。
課題を全部やらせたり。
聞く人が聞いたら分かるようなKちゃんの悪口を、Kちゃんに聞こえるように言ったり…
私が知らないだけで、他にも色々されていたと思います。

こんなことをしてて、先生は本当に何も気付かなかったのか…それは私たち生徒には分かりませんでしたが、クラスの中で繰り返されているいじめを解決しようという気は、さらさら無かったと思います。
私たちの担任は、それだけ生徒に無関心だったのです。
そしてクラスの大半もまた、Kちゃんを表立ってかばうことをせず、可哀想だねと言いながら眺めているばかりでした。

ある日のホームルーム。いつもは早くに終わるものですが、この日はある部活の大会で受賞した生徒がいたので、その生徒による受賞の挨拶がありました。
先生に促され教壇に立った生徒は、いつもKちゃんをいじめているグループのリーダー格のYさんでした。
みんなの前で話すことに緊張した様子のYさんは、少し上擦った声で挨拶をしました。

「この度私は、県大会で賞を頂いてきました。中学からずっと続けて来た部活で、高校生活最後の大会で受賞と言う形で結果を残せたことを、本当に嬉しく思っています。協力してくれた友達や後輩、指導してくださった先生方に感謝しています」

挨拶の言葉を終えて一礼したYさんの顔には、誇らしげな笑みが浮かんでいました。
きっと私たちには分からないような努力をしてきた結果に、自分でも満足しているのでしょう。普段の悪行の数々を知っていながらも、底に関しては純粋に彼女のことをすごいなぁと感心しました。
教室からは次第に拍手が聞こえ始め、Yさんの表情は嬉しそうな照れたような、そんな年相応の可愛げが見え隠れしていました。
その時、パチパチという乾いた拍手の音に混じって、

ヒタヒタヒタヒタ……ヒタヒタヒタ……

という異質な音色が混じり始めました。それと同時に、Yさんの顔は見る見るうちに驚きへと変化し、視線は教室の一点へと注がれました。
私たち生徒も、彼女の視線の先を見ると…Kちゃんが一人、手の甲を拍手のように打ち付けて奇妙な拍手をしていたのです。
その顔には、なんの表情もありませんでした。あるのは「無」そのもの…

ヒタヒタ…ヒタヒタ…

いつの間にか私たちの拍手は止んでおり、Kちゃんの異様な拍手の音だけが教室に響いていました。
「何よ、あれ…」と誰もが思ったことでしょうが、誰も何も言えません。Kちゃんの纏う空気は、私たちに何も言わせまいとする、無言の圧力…そして不気味さがありました。

「Yさん、すごいね…おめでとう。頑張ったのね…おめでとう」

抑揚のない声でKちゃんが言うと、雰囲気に呑まれていたYさんがハッと気付いたように

「あ、うん…ありがとう…」

と蚊の鳴くような声で言いました。教室の後ろに立っていた先生が、おそるおそるKちゃんに近付き、

「Kさん、もういいよ。ホームルーム続けるからね」

と言うと、Kちゃんはぐるりと先生へと体を向けて…

「先生。こないだ誕生日だったんですよね。おめでとうございます…」

Kちゃんはまたも表情の無い声で言いながら、手の甲を打ち付けて奇妙な拍手を繰り返しました。
先生へと向かって…

ヒタヒタヒタヒタ……ヒタヒタヒタヒタ…

と、続けます。先生は驚いた様子で、ありがとうと呟くと、Kちゃんは満足したような様子で正面へと向き直り、何事も無かったかのように静かに座っていました。

私はKちゃんの拍手が気になり、色々と調べてみた結果…それが「裏拍手」または「逆拍手」と呼ばれるものだと知りました。
彼女の奇行から一か月ほど経ったある日。Yさんは休日に飲酒運転の車に跳ねられ病院に搬送され、数日後に死亡が確認されました。
そしてYさんを追うように、担任の先生も通勤途中に混雑した駅の階段から落ちて、頭部を負傷し亡くなりました。
立て続けに2人の人間が亡くなり、なんて不幸な事故だろうと、クラスの誰もが思いました。
しかし私は、2人の死がただの事故だったとは思えません。

Kちゃんはあの時、いじめの首謀者だったYさんに「裏拍手」をし、死の呪いをかけた。そして、いじめについて何も対策をせず、見て見ぬふりを続けた先生へも同じ呪いをかけたのではないでしょうか。
学校を卒業してからのKちゃんがどうなったのかは分かりません。今は幸せに暮らしているのか、2人もの人間を呪い殺した報いを受けているのか…それを知る必要は無いでしょう。

ですが、今になって気になることが一つだけあります。
あのホームルームで、Kちゃんが「裏拍手」をした相手は、果たしてYさんと先生だけだったのでしょうか?
彼女がいじめられているのを、可哀想だねと思うばかりで何も手を差し伸べなかった、私たちクラスメイトにも向けられたものなのだとしたら…

私もいつか「裏拍手」の呪いで死者に招かれるのかもしれません……

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