【怖い話】霊的ストーカー

短編の怖い話



今リアルタイムで進行しているできごとで、これからどうなるのか不安で誰かに聞いてもらいたくて書いています。
半年前、友人の祐子と趣味の集まりでとある個人主催のイベントに行ったんですが、そのイベントは男性もいて友人と大学が同じだったAという人を紹介されて、色々話をしてたんです。
出会い系とか婚活全く関係なしの、本当に趣味の集まりだったので私は他の人とも話そうとしていたんですが、Aが最初から最後までくっついてきてあまり他の人と話ができませんでした。
このとき、私は連絡先を教えてはいなかったんですが、後日祐子から連絡が来て、私のメアドか電話番号を教えろとしつこかったらしいのですが断ったと言われました。
関わったら面倒そうなタイプの人だったんだな、程度の認識だったのですが、1ヵ月後にあったイベントでまたAと会ってしまったんです。
このときは一人だったので用事があるとすぐにその場から立ち去ろうとしたのですが、かなりしつこくつきまとわれました。
それでも何とか振り切って逃げたのですが、おかしなことが始まったのはその後からなんです。

イベント会場で会った日の夜、一人暮らしで部屋には誰もいないはずなのに人の気配がしたり、カタリ、ゴトン、といった音と共に棚にあったものが動いたり、落ちたりということが何度かありました。
地震かなと思ったんですが、体感でそんな揺れ感じてもいないし特定の場所、それも私のベッド周辺のみで起きていたので何だか嫌な感じでした。
狭い部屋なので他に寝る場所を確保することもできず、普通にベッドで眠っていたんですが、朝起きたら寝汗でびっしょり。
内容は覚えていないんですが物凄く気味の悪い夢を見ていたような気がしていました。

おかしな現象は会社に行ってからも起こっていて、私はプログラマーで基本的に内部作業なため、部外者が入ってくるような場所では仕事をしません。
しかしこの日からふと視線を感じて顏を上げると、Aに似た男性がこちらを見ていたり、Aらしい人が立ち去っていく姿を見るといったことが頻繁に起こるようになったんです。
初めは他人の空似で他の業者さんの新人さんでも入ったのかと思ったのですが、周囲に確認してもそんなこともなく……。
そして仕事帰りや休日にショッピングなどで外に出ているときにも、Aの姿を見かけるようになりました。
最初は私の気のせいかと思っていたのですが、祐子と一緒にいたときに裕子もAを見たのが何度かあったんです。
それで祐子が怒ってAに連絡して「付きまとうな」ときつく言ったらしいんですが、私や祐子がAを見た時間、Aは仕事中だったり他の人と一緒だったそうで、これは後日祐子が関係者に確認してくれました。
そもそもAは私の住所もしらなければ連絡先も知らないんですよね。
他人の空似にしては出現率高いし、何より声もかけずただ見てるだけ、立ち去るだけっていうのが気持ち悪いね、って話してたんです。

その後も毎日Aの姿をどこかで見るし、夢でもうなされて精神的に参ってくるようになりました。
夢は最初のうちは全く内容が思い出せなかったのですが、日が経つにつれ段々内容を覚えた状態で目覚めるようになり、どれも周囲が薄暗く、私は誰かから逃げている夢で、一度手を掴まれ振り向いたことがあったんです。
そこにはスーツ姿で蛇のような顔をした男の人がいましたが、気のせいかAに似ているような気がしました。
夢のことも祐子には話していて、ある日霊能者に見てもらおうと祐子が言い出したんです。
あまりそういう方面は信じていなかったのですが、原因もわからずわらにもすがる思いで祐子が連絡を取ってくれた霊能力者に会いに行きました。

おかしな宗教団体の施設にでも連れて行かれたらと、ちょっと怖かったのですが、ごく普通の一軒家で安心しました。
でも……その家の門をくぐろうとしたら、体が固まって動かなくなってしまったんです。
祐子にふざけてるのかと聞かれても、動けないし話せないしで困っていたら、家から年配の女性がでてきて私に触れたとたんに動けるようになりました。
家に入って神棚、というより祭壇のようなのもがある部屋にとおされました。
年配の女性が霊能力者の方だったらしく、座るなり「面倒なものをつけているね」と言われてびっくり。
その霊能力者の話だと、私のことを好いている男性の生霊がついているけれど、相手の方は自覚がないし、蛇のように執着心の強い人だからこれは長期戦になる、とも言われたんです。
霊能力者の見た男性の容姿を聞くとAそのもの。
身の周りで何かなくなったものはないか、と聞かれて思い出したのが、私が最後にAに会った日のこと。
鞄につけていたお気に入りのキーホルダーがなくなっていたんです。
それを介してこちらに生霊を飛ばして霊的なストーカーになっているのかもしれないから、取り戻してそれを壊すこと、といわれました。
気にしすぎると何でもないものまでそう見えてしまうし、相手が何か行動を起こすかもしれないから無視しろともいわれ、生霊が寄ってこれないようお守りをもらって、霊よけの祈願みたいなものをしてもらったのですが……。

その日からAを見ることは減ったものの、完全には防げていないようです。
祐子がAにキーホルダーのことを問い詰めたのですが、本人はそんなもの知らないと言い張っているし、周囲にも聞いてみたものの誰も私のキーホルダーのこと知らないと言われどうにもできない状態に。
一度祐子がAの家に行き、Aの目を盗んで室内を調べたらしいんですがそれでも出てこなかったと……。
悪夢を見る回数も激減しましたが、体調が悪かったり精神的に沈んでいるときなんかは見ることが多くて、もうどうしていいのか。
その後リアルでイベントでAを見かけたときは、過呼吸起こしそうになくらいで、心身ともに何だか弱ってる感じです。
今祐子と別の霊能力者に見てもらおうかと相談していますが、これから私はどうなってしまうのでしょうか……。



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