【怖い話】廃ホテルの13階

短編の怖い話



シン、ミオ、タクヤ、リサの4人は、夏休みの冒険心をくすぐる目的で、都市伝説として知られる廃ホテルを訪れることになった。そのホテルには、13階に関する恐ろしい伝説があった。エレベーターのボタンには13階がなく、階段も12階で途切れていると言われていた。しかし、過去に宿泊して消えた客たちが13階に取り残されているという噂が絶えず囁かれていた。

エレベーターは使えないので、彼らは階段を使い始めた。12階まで来たところで、ミオが気になる音を耳にした。それは、遠くから風のような音、そして微かに笑い声のようなものだった。

彼らは12階の終わりにある壁を調べると、ひときわ冷たい風が吹き出す隙間を発見。その隙間をこじ開けると、驚くべきことに隠れた階段があり、それが13階へと続いていた。

13階に上がると、そこには普通のホテルの部屋が並んでいたが、部屋の中からは、人々の笑い声や話し声が聞こえてきた。驚いた彼らが部屋をのぞくと、消えたとされる客たちが、まるで時間が止まったかのように楽しそうに過ごしていた。

しかし、彼らの姿を見つけた客たちの顔色が一変。彼らは急に静かになり、シンたちを見つめるだけだった。リサが怖くなり、階段で下に降りようと提案。4人は急いで階段に向かった。

しかし、13階の入口はもうどこにも見当たらない。彼らは13階の廊下をずっと歩いても出口を見つけることができず、最終的に疲れ果ててその場に座り込んでしまった。そして、彼らも消えた客たちと同じ運命を迎えることとなった。翌日、彼らが廃ホテルに来ていたことを知る者は誰もいなかった。



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