【漫画】着色料は虫から出来ていた!?【マンガでわかる】

【怖い話】浮気の代償-ゴキブリ料理-

短編の怖い話



魔が差した、としか言いようがありません。
2年前、僕は浮気をしました。長年付き合っている彼女がいるにも関わらず、入社したての可愛い後輩に手を出したのです。

「先輩かっこいい」
「先輩って頼りになる」
「先輩、相談乗って下さい」

社会の厳しさを知らない若い女の子に、そうやって持て囃されて、僕はさも自分がすごく良い男なのだと自惚れていました。
スマホを彼女に見られたことで浮気は発覚し、3か月間に及ぶ泥沼状態を経て、元の鞘におさまりました。
よくもまぁ彼女も僕のことを許してくれたと思います。
浮気がバレてからは、当然彼女一筋です。あんな思いをしたくもないし、彼女には心から申し訳ないと思っています。
僕たちは結婚を前提とした付き合いをしていくことになり、2年間ゆっくりと愛を育んできました。
変化があったことと言えば、彼女が家に招いてくれなくなったことです。それまでは、夕飯を食べに来てだとか泊まって行ってだとか言って、僕のことを家に上げてくれていました。
家というのは一種の聖域です。
そこに僕を入れてくれないということは、心のどこかでまだ僕を許していないのでしょう。

それが最近になって、彼女は自分の家に僕を招待してくれました。

「あんなことがあってから、あなたを家に上げて無かったけど、良かったら私の家で夕飯を食べましょう」

彼女が僕を招いてくれた!と、僕の心は有頂天になっていました。久し振りに彼女の手料理が食べられる…。許されたような気がして、嬉しくなりました。
金曜日の夜に行きたかったのですが、部屋の片付けや料理をしたいからという彼女の希望で、土曜日の夜に行くことになりました。

土曜の夕方。彼女の住むマンションを訪ねると、エプロンを着けた彼女が僕を出迎えてくれました。まるで新妻のように可愛らしい姿です。

「いらっしゃい。来てくれてありがとう。どうぞ入って」

部屋に入ると、部屋の中は昔と少し変わっていました。飾り棚が増え、そこには写真や本、香水のおしゃれな小瓶がインテリアのように飾られています。
以前の部屋はこういった飾り棚は無く、ただの白い壁があるだけでした。
結婚を意識するようになり、部屋の内装にも関心を持つようになったのでしょうか。きっと彼女は、部屋の掃除や模様替えをきちんと出来る良い妻になります。
台所へと目を向けると、鍋やフライパンがコンロに並べられており、タッパーが重ねられていました。

「今日は何をごちそうしてくれるんだい?」
「それは内緒よ。言ってしまったらつまらないじゃない。あなたにずっと振る舞いたかったお料理よ」

晴れやかな笑顔で歌うように言う彼女の言葉に、僕の期待は高まりました。
料理上手な彼女のことだ。きっと素晴らしい夕飯を作ったに違いない。
彼女が台所に戻って仕上げをしている間、僕は手土産で持って来た赤ワインをテーブルに置き、グラスを2つ用意しました。
やがて彼女は、ご飯出来たよ、と僕に告げて、椅子に座るよう促しました。
料理を運んでくるのかと思ったら、彼女はおもむろにエプロンのポケットからアイマスクを取り出し、僕の目に装着させました。

「これはなんだい?」
「アイマスクよ。あなたを驚かせたくて、どうしても目隠しをしててほしいの」
「でも、これでは食べられないよ。箸もフォークも持てない」
「大丈夫よ。私が隣に座って食べさせてあげる。学生の時にやらなかった?闇鍋。あんな感じでワクワクしながら食べましょう」

子供みたいだな、と思いましたが、久し振りの晩餐のために彼女が考えてくれた演出にケチをつけるわけにはいきません。
僕は彼女の言うとおりにし、アイマスクを装着したままじっと待ちました。
やがて料理が運ばれてきたのか、テーブルの上から香ばしい良い香りが漂ってきました。焼きたてのパンの甘い小麦粉の匂いもします。
僕の隣に彼女が座り、

「さあ、料理を並べたわ。食べましょう」

と明るく言いました。僕たちは一緒に、いただきますと言い、ワインを一口だけ飲みました。
カチャカチャと食器の音がします。隣にいる彼女が、料理を取り分けているのでしょう。

「じゃあ、まずはこれを食べてみて。はい、あーんして?」

言われるがままに、あーんと口を開けると、何かが舌の上に乗せられました。
指の第一関節くらいの小さなもので、咀嚼すると、

サクッ、サクッ…

とスナック菓子を食べるような音がします。エビの天ぷらの尻尾を食べているような、ほどよい塩気と食感です。

これは美味しい!ビールが欲しくなるよ!

絶賛すると、彼女は笑いながら次の料理を食べさせてくれました。
今度のものは、先ほど食べたものよりも小さく、醤油と生姜の効いた衣がついていました。
噛むと外はカリっと、中はとろっとしています。エビと牡蠣を合わせたような、甘みと苦みが共存した見事な味わいです。

これもいい!不思議な味だ!

またも僕は大絶賛しました。彼女は嬉しそうに笑い、食器を置くと

「次はこれよ。どうぞ」

焼きたてのパンの香りがします。口を開けると、小さく切ったサクサクのバケットを放り込まれました。
バケットにはペーストのようなものが塗られていました。
酸味とバターの甘味が強く、ゴマの食感も感じられる一品です。レバーペーストよりもさっぱりとしたものでした。

これもいい!ワインにぴったりだ!

僕の言葉に彼女は気を良くしたのか、次の料理を出してくれました。

「最後はこれよ。冷たいから気を付けてね」

今度は冷菜だろうか。開けた口に入れられたものを咀嚼すると、

ゴリッ…ゴリッ…

という堅い歯触りがあります。噛めば噛むほど、独特の臭みと苦みが口いっぱいに広がり、和えられていたポン酢の味も薄く感じられました。

これは独特だね。日本酒なんかが合いそうだ!

「どれも美味しいよ。いったいどんな料理なんだい?この目で見てみたいよ!」

僕の言葉に彼女は笑い、アイマスクに手をかけました。

「見てみたい?いいわよ。よぉく見てちょうだいね」

勢いよく外されたアイマスク…目の前に広がるテーブルの上に並べられた料理は、どれも見たことがない…いえ、絶対に見たことのあるものばかりでした。

黒くて、小さくて、触覚のある、不気味なあの虫……ゴキブリです。

よく見ると、それらはすべて調理されたものでした。

ゴキブリの素揚げ、ゴキブリのから揚げ、ゴキブリのペースト、そして…ゴキブリの刺身。

すべて僕が食べたものです。
言葉を失い、胃の中からせり上がって来る嘔吐感に堪え切れず、その場に吐き出しました。吐き出した吐瀉物には、僕が食べたゴキブリの足がちらほら浮いています。

「なんだこれは!なんでこんなものを食べさせた!」

泣きそうな声で叫ぶと、彼女はニタニタと笑いながら僕を見下ろして言いました。

「あなたへの復讐よ。浮気をしたこと、許されたとでも思っているの?この2年間、私は部屋の中でずっと今日の食材を研究し育ててきたのよ。その飾り棚で!」

そして彼女は、エプロンのポケットから小さな小瓶を取り出しました。
中には、小さなゴキブリが何匹も蠢いています。

「あなたのために新鮮なものを用意したの。一生懸命育てたのよ。ちゃんと残さず食べてね」

瓶の蓋を開けると、彼女は僕の顔を掴みかかり…口の中へと瓶を傾けました…
口内から喉奥へと蠢く虫が、まるで彼女の怨念のように、飲み込め…飲み込め…と奥へ奥へと入って行きました。

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